直射日光の当たらない風通しのよい半屋外空間は便利

最近建てられる戸建て住宅の多くは、敷地に家と駐車場をつくるだけのケースが多いように思います。リビングの窓は常に閉め切られていてエアコンの空調が24時間稼働している状態で、どこか出かける場合は車を利用する。

この生活スタイルであれば、戸建て住宅よりも耐震性が高く、室内温度も安定しているマンションの方がよほど快適にすむことができると思います。

戸建て住宅には建物と駐車場以外にも庭があり、建物の周りにも土地があります。せっかくのスペースを活かしたいと思ってしまいます。

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外での活動で活躍する半屋外空間

住宅の中に建物と駐車場しかない場合には室内から外を見ても庭へ出ようとは思いません。夏であれば土や砂利に照り返された太陽光が暑さで感じますし、気候のよい時期であっても、外に出るきっかけがなければ庭へ出ることはないと思います。

家をつくるときに建物の中ではなく、建物の外でもない半屋外空間を計画しておくと便利です。半屋外空間というと難しいですが、屋根があって雨に濡れることがなく、壁はあってもなくても問題ありません。扉がなかったり、壁の一部がなかったりと、外の空気と一体化した場所のことをいいます。

例えば、家の中に置いておきたくない生ゴミ類を置いておくことができます。外であればカラスにつつかれてしまいますが、屋根や壁があれば見つけられる心配はありません。

他にも夏の間は使用しないスタッドレスタイヤを保存したり、キャンプグッズ、自転車なども置くことができます。田舎であればタマネギを干したりする場所としても使用できますし、ドライフラワーを作る場所としても重宝します。

直射日光が当たらず、雨も防ぐことができる場所は、想像以上に使いやすいです。

このような外を利用する場所があるだけで、外に出るきっかけを作ります。すると自然に庭に木を植えようかな、花を植えようかなと手を入れたくなってきます。

大きな庭がなくても木陰をつくって庭に出る第一歩をつくる

奥行きが2mしかないというような庭であっても、樹木を植えることは可能ですし、植物も植えられます。造園を営む方に庭のデザインをお願いをすれば、通路のような狭い庭が一変して奥行きを感じられる庭に変身させてもくれます。

木が植わることで木陰ができます。すると鳥が木にとまり、虫がよってきて、草が生えて、徐々に自然のリズムが生まれます。すると興味がわいてくるはずです。

木が生長することで建物にも陰をつくることで、夏の直射日光を抑え、建物が暑くなることを弱めてもくれます。いろんなことが循環をして生活を豊かにしてくれると思っています。

風通しの良い家に住みたい

風通しのいい家で季節のいい時に昼間からゴロリと床に転がって寝たり、スマホ(携帯)さわったり、本を読んだり・・・豊かな時間を過ごしたい。風通しのよい家に快適に住むためには敷地の使い方や住宅の押さえるべきポイントなどがいくつかあります。

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建物の向きにはこだわろう
通常南北に大きな開口部をつくることで風は抜けていきますが、各地域の山や川などの地形によって異なる場合も多いです。 事前に地形を把握して風の通り道に開口部を設けましょう。地域によってはその風が暴風になる場合もありますので慎重に。

庭には木で木陰をつくろう
庭に木を植えて木陰をつくることで地表面の温度を下げます。その下がった空気を風によって室内に通すということをします。間違っても開口部の前をコンクリートにしたり駐車場にしたりすると、逆に熱風が室内に入ってきます。

庇や軒をしっかりと作って出そう
開口部に庇や軒をつくることで開口部の目の前が日陰になります。さらにこの部分にスダレやヨシズを設ければ涼しい風になります。

風通しのよい間取りにしよう
せっかく開口部を設けても建物の中に風の通り道がなければ意味がありません。風の通り道まで考えられた間取りにしましょう。吹き抜けや天窓も風が通り抜ける道として効果的です。

断熱はしっかりと設ける
屋根や壁から余分な熱が入ってこないように断熱材はしっかりと入れましょう。開口部の窓もペアガラス以上にはしましょう。

これら以外にも、夏の早朝は窓を開けて涼しい空気を室内に取り込んで、暑くなってきたら窓を閉める。それだけでも、涼しい空気が室内から逃げることがありませんから、エアコンを使わなくても快適な時間が過ごせます。風通しのよい家は賢く住まうことも重要なポイントです。

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