30年から40年ほど前の住宅で外壁に利用する鉄板としてもっとも流通したものがトタンでした。トタンとは亜鉛めっき鋼板のことで、鉄板の上に亜鉛のメッキを施したものです。
耐久性は高いのですが、亜鉛のメッキが塗られていない切り口などから錆が発生してボロボロと朽ちている家も見かけます。トタンの場合、厚みが0.2mmや0.3mmと薄いことから、腐食し始めるとすぐに進行してしまいます。
そのような状態になる前に、塗料を塗って防ぐ必要があります。
最近の住宅ではトタンを使用することはほとんど無く、一般的にはガルバリウム鋼板が採用されます。アルミ亜鉛合金めっき鋼板の事であり、トタンに比べてアルミニウムが含まれることで耐久性を上げています。
現在、トタンを使用するケースとしては小屋のようなものを建てる場合と考えられます。トタンはホームセンターでも購入する事ができることから、DIYで何かをつくるときに使用することもあります。
トタンが熱でパンッと泣く
昔の家でトタンの外壁を採用した家を見ていると、たまに「バンッ」と音が鳴ることがあります。知らない人であれば、突然バンッと鳴る音にビックリするかもしれませんが、ある条件が重なることで、頻繁に音がなります。
条件としては、
これらのような条件が重なると「バンッ」と音が鳴ります。
音が鳴る理由としては、ステンレスのシンクに直接熱湯を注ぐと「バンッ」となることと同じで、太陽光が長時間トタンに当たり続けることで、トタンが熱せられて膨張することで起こります。トタンの形状が凹凸の多い波板の場合は変形に強いのですが、平らな面が多いリブは膨張の影響を受けやすいことが原因です。
気にし始めると「バンッ」という音は気になりますが、熱せられたトタンは太陽が沈んでいくとともに冷やされ、元に戻るため問題ありません。