桧には桧独特の良い香りがします。特に日本人は新築時の臭いや桧風呂の香りなどは大好きですが、海外に行くとこの香りを危険な香りとする地域もあります。
桧が汚染物質の原因をつくる?
日本人にとって桧の香りは好きな方が多いです。
・温泉宿に行ったときの桧風呂の香り
・新築1年目の木造住宅の香り
その他にも玄関やトイレ、車の中に置く芳香剤の香りにも森林浴の香りや木々の香りがあります。それほどまでに日本人は木の香りが好きな人が多いです。
しかし、日本以外の海外、特にヨーロッパ地方では桧の香りを汚染物質として捉えている地域もあります。
ヒノキオールとは?
海外で桧の香りを汚染物質として捉える原因の1つにヒノキオール(ヒノキチオール)という成分があります。
ヒノキオールとは桧自体が出す成分であり、桧が傷口から害虫や病原体が入り込まないように身を守るために出す低毒性の物質です。この効果によって桧は腐りにくかったり、害虫や病原体を寄せ付けない抗菌作用の効果を発揮しています。
考え方を変えれば、この香りを嗅ぐことで神経や心が和らぐという軽い中毒状態になっていると考えられます。煙草などと同じ状態と言えなくはありません。
このような事から、花粉症などのアレルギーに敏感な状態になっているときは桧の香りを嗅ぐと鼻がムズムズするということになると考えられます。
しかし、日本人は数千年前より木々と共に生活をし、木を加工して家をつくり暮らしてきました。その中で木の香り=よい香りと知らないうちにすり込まれた感覚と言えるでしょう。
海外ではヒノキオール=シックハウスの原因
海外では住宅でヒノキ科(スギ科)の樹木を利用する際はヒノキを汚染物質を発するシックハウスの元として捉えている地域もあります。
世界中にはさまざまな自然環境があり、住む地域によって「よいとされるもの」、「悪いとされるもの」が大きく違います。世界中でビックリするような食べ物を食べている地域があるのと同じ事と言えます。
日本人の考え方からすれば、桧からヒノキオール(ヒノキチオール)をすべて抜いてしまった無味無臭の桧に魅力を感じる人は少ないと思います。
今後も桧の魅力を十分に感じて生活していきたいと思いたいです。