「テレビを見ながら食事をするなんて行儀が悪い」と言われていた時期があったと思います。事実、小さな子どもがいる家庭では、子どもが箸を持ったままテレビに集中してしまい、キチンとした食事のマナーが身につかないなどの問題もあります。
その一方で、テレビを見ながらワイワイと笑いながら家族で食事をする時間も大切という考えもあります。
新築住宅を建てたり、中古住宅を購入してリフォームを行う場合に、ダイニングにテレビを置くスペースをつくるのか、つくらないのか、考えてみたいと思います。
ダイニングにテレビを置きますか?置きませんか?
ダイニングにテレビを置く生活とダイニングにテレビを置かない生活をイメージしてみます。
テレビを置かないダイニングのかたち
ダイニングにテレビを置かないことで、テレビの画面から発せられる光や雑音がありません。大皿から小皿へ料理を取り分ける音、器やコップを置く音も聞こえます。家族同士で今日一日学校であった話、料理の話、食材の話などで会話が弾みます。夫婦だけであれば、仕事の話や将来の事など難しい会話がされるかもしれません。
こだわりをもって選ばれたダイニングテーブル、食材を美味しく見せる器、照明器具も温かみのある色の電球にかえて、料理を美味しく見せることも大切で、食事の時間を楽しくさせます。
テレビはリビングに置いて、食事の時間が終わったらテレビを見るイメージです。
テレビを置くダイニングのかたち
家族全員が毎日誰にでも話したい話題を持っているわけではありませんし、会話のきっかけを作り出すことが得意でない人もいます。微妙な無言の間が生まれてしまうよりも、ザワザワとした雰囲気の方が話やしやすかったりということもあります。
テレビを見ながら食事をすることで、テレビが会話の内容を作り出すことができる。小さな子どもではなく、高校生や大学生の子どもや大人同士の食卓にはテレビがあってもいいかなと思います。食事後は各自の個室で自由な時間を過ごすイメージです。
リビングにテレビを置くことをやめて、唯一集まる家族が集まる食事の時間にテレビを見るという考え方もあるかもしれません。
ダイニングテーブルと高さを合わせたテレビボードを設置します。一般的なテレビ台は座卓用かソファに合わせたものが多いため、気に入ったものがなければ、家を作るときに台を作ってしまうのもよいです。テレビを置くところを限定すると、テレビの配線もスッキリするためオススメです。
ダイニングにテレビを置くときは小さなテレビを
テレビの売れているサイズを見ると42型から46型ぐらいが多いように思います。42〜46型テレビは8畳から10畳用のため、このテレビの大きさを選ぶと、人とテレビとの距離は2〜3mほど必要になります。
ダイニングが大きければ問題ありませんが、部屋が小さいときにはあえて32型や24型など、小さなサイズのテレビを購入します。大きなテレビを置いてしまうと圧迫感が出てしまいますし、目も疲れます。
ダイニングはあくまでも食事をすることが中心で、その補佐としてテレビがある。そんな関係がいいかなと思っています。