下水道法の仕組みと料金・節約

新築時、リフォーム時、自治体の施行時など、下水道を使用する時にかかる費用や節約方法を事前に知っておきましょう。

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下水道の意味

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国の政策により全国各地で既存の汲み取り便所や合併浄化槽から下水道に変えるべく、日本全国の道路下に下水道本管を埋設するなどの整備が進んでいます。

下水道の目的は「町の衛生面をよくすること」、「汚水の浄化効率をあげること」などがあります。
各家庭から排出された汚水は家庭の敷地内に埋められた配管を通り、道路下に埋められた下水道本管へとつながります。そのまま下水処理施設へ送られ浄化し川や海へ放流するという流れになります。

東京などの都市部ではほぼすべての地域が汚水が下水道によって処理されていますが、地方では10~20%のみしか普及していない地域もあり、住む地方や土地によって下水道本管が設置されていない場合もあります。
下水道本管がない場合は各家庭に浄化槽を設置して、汚水を浄化し、側溝などに放流することになります。

下水道は住宅地で地震などの自然災害により電気が止まった場合、浄化槽のブロアーが動かず、汚水を浄化処理できないことにより臭いもさることながら町全体が不衛生になります。
また、下水道管を設置した場合、マンホールの蓋を利用した災害時用簡易トイレ等が開発されるなど、非日常時のメリットもあげることができます。

下水道への接続料金

各家庭が下水道本管に接続する方法は「新築時に下水道本管が通っている場合」、「新築後下水道本管が通った場合」の2つあります。

新築時に下水道本管が通っている場合

新築時において一般的には給水・排水の両方を「給排水本管引き込み工事」として工事を行う必要があります。
市町村が指定する業者が行い、費用については各自治体により金額が違いますが、50万円程度が多いと思います。
工事自体は下水道本管から敷地内の最終枡に接続する工事で、道路のアスファルトを撤去し、配管を埋設、下水道本管に接続するという内容になります。

新築後下水道本管が通った場合

新築時において合併浄化槽を設置し、浄化槽の維持費として点検・清掃等の料金が必要になります。
浄化槽の設置については現在、市町村などから補助金が出るケースもありますが、50万円~100万円程度、浄化槽の維持費として年間2万円程度は必要になっていると思います。

市町村が下水道本管を前面道路に埋設し、市町村のより各家庭に下水道本管への接続の指示があります。 下水道法により汲み取り便所を使用している方は3年以内、浄化槽を使用している方は1年以内に下水道管に接続する義務が発生します。このため接続を拒否することは原則できません。

料金については、
・排水本管引き込み工事
・敷地内の配管工事
・浄化槽処理工事(または撤去)
など多くの費用がかかります。新築時以上の工事費がかかる上、排水経路などによっては敷地内の塀やコンクリートを撤去しなければいけないことにもなりかねません。

下水道と浄化槽の料金の差

一般的な家庭の場合、1年間にかかる下水道料金と浄化槽維持料金はほぼ同じぐらいになると言われています。(管理人の体験談も含む)

強制執行の不思議

上記に記述した通り下水道本管に接続することを拒否することはできません。しかし、築50年で老人の一人暮らしの家にまで強制的に行うのはどうかと思います。

下水道料金の節約方法

下水道料金は上水道料金と同様に2ヶ月ごとに請求されます。

下水道使用料=基本料金+従量料金+消費税

しかし、実際は各家庭から排水された汚水をメーターで測っているわけでは無く、各家庭が使用した上水道料金をそのまま同量排水したということを前提に計算されています。
そのため、水を車を洗うために使用したり、植物に水をやった分においても下水道使用料として請求される形になります。

下水道使用料金を節約するためには、上水を節水することで下水道使用料金も下がるという事になります。

基本料金や従量料金などは各地方自治体によって金額が違います。各市町村へ問い合わせるか、ホームページ等で公表しているところもありますのでご確認ください。

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