最近建てられた新しい住宅では、ほとんどの家に床下点検口があると思います。床下点検口の役割は文字の通り、床下を点検するための出入り口になります。
床下点検口の大きさは一般的に60cm角の正方形で、何か家の中で問題が発生したときに工事を行う業者が床下に入り確認を行ったり、工事を行ったりします。太った方には厳しいのですが、多くの人は60cm角の大きさがあれば床下に入る事ができることから、この大きさが採用されています。
新築住宅を建てるときの図面を見直してみると、1階の床に正方形の視覚の線が描いてあるかもしれません。キッチンやダイニング、リビングなどと比べて重要度が低いことから見逃してしまいがちですが、ちゃんとした意味もあります。
床下点検口は本当に必要なのか
家に暮らす住み手にとって床下点検口の重要度は低いですが、家を何十年も住み続けていく上で、工事を行う業者にとって必要不可欠なものです。
例えば、
- 何十年も生活をしてる中で床がミシミシと軋むようになった
=床下に入ってフローリングを支える材のチェックを行う - キッチンの水が出にくくなった
=床下で配管から水漏れしているかもしれない - 豪雨で床下浸水をしてしまった
=床下の状況を確認するため、床下点検口を開けてチェックを行う
などが考えられます。
生活をしているとほとんど使用されないため、床下点検口は必要ないのでは?と思われがちですが、万が一と言うときに必要になってきます。
もし、床下点検口がないときは検査や工事の時に、フローリングに穴を空ける必要が出てくる上に、すぐに問題の対処ができず、対応が遅れる場合も出てきます。
床下点検口の位置が生活のしやすさに直結する
ほとんど使用されない床下点検口ですが、キッチンや洗面脱衣室など、水廻りの床に計画されることが多いです。家が建てられてから数十年が経過すると給水管や排水管の痛みなどで、工事を行うことが多く、できるだけ床下の工事場所が出入り口に近い方がいいということから、この場所に計画されます。
ただ、実際には床下点検口はフローリングに段差を作り、上に乗るとガタガタするため、生活しにくいことも事実です。キッチンで料理をしているときにガタガタと足下が安定しないのは気が散りますし、洗面所でキャスター付きの家具を動かしたときにガタッガタッとキャスターが引っかかるのも不便です。
管理人としては、床下点検口は階段収納の中など、日常的に歩いたり、目にしたりしない位置がいいと考えています。工事をするときに収納の中を業者の人に見られてしまいますが、頻繁にあることではないため、大目に見たいところです。
また、床の構造にもよりますが、畳の部屋があれば畳を上げて床下に入る事ができるケースもあります。