一昔前のプリンターの定位置を思い出してみると、デスクトップパソコン全盛期の時代は大きなデスクトップパソコンに加えて、モニター、キーボード、マウスが必需品でした。これらを上手におけるパソコンラックが大量に販売されて、多くの家庭でも採用されました。パソコンラックを使った場合のインクジェットプリンターの定位置はモニターの上段に置くことがすスタンダードだったことを記憶しています。
そんな時代を過ぎて、家庭からデスクトップパソコンが消えてノートパソコンやタブレット端末、スマートフォンが主流となる中で、部屋の中でデスクトップパソコンとセットに置かれていたプリンターの居場所がなくなってしまったように思います。
よくEPSONやCANONなどのメディアや広告で、家具の上や台にポンとプリンターが置かれて使用されていますが、部屋の中でそのポジションには別の物がすでに置かれていて、使用頻度が高くないプリンターの優先順位が低いのが現状です。
プリンターの置き場所は下面がしっかりしている場所
数年前にプリンターの形状が大きく変わり、最近はほとんど変化がなくなってきました。一般的によく売れるA4複合機は40cm×35cm×15cm程度の大きさで、重さは6〜7kg程度、ビジネス用途で使用されるA3複合機は60cm×80cm×40cm程度で、重さは20kgを超えます。
A3複合機に比べてA4複合機はかなりコンパクトで軽いのが特徴で、A4複合機の設置場所を探すときにはA3用紙1枚を余裕をもって置くことができれば、A4複合機も設置できるかなと思います。
プリンターの設置場所で重要なポイントは、プリンターを置く下面がしっかりとしていることです。プリンターの構造上インクタンクの入ったプリンタヘッドがゴムで左右に動くことから、プリンターが左右に揺れます。
留められていない台や貧弱なラックなどの上にプリンターをポンと置いて印刷を開始すると、台やラックが左右に揺れます。もちろん、しっかりと印刷はされますが、プリンタ本体が揺れていい状態を与えるとは思えません。それに台やラックなどが揺れてギシギシガタガタとうるさいです。
重量のある家具、構造のしっかりした家具、家に作り付けられた台など、人が手で揺らしても揺れない家具の上に置くことをオススメします。
棚の中に入れてしまう方がインテリア的にもいい
実際にプリンターを設置する場所を少し考えてみると、いくつか思い当たるところがあります。
リビングに設置する場合にいいなと思っている場所は「テレビを置いている台の中」です。テレビを置く台でよくある形は、2段ラック構造にガラスの扉が付いた家具で、上段にはハードディスクやブルーレイレコーダーが納まり、下段にはDVDを収納するスペースがあります。
DVDをたくさん持っている方であれば使い切ることができますが、ハードディスクしか使用しない方、DVD自体あまり見ない方には必要の無いスペースとなってしまいます。一般的な家庭ではスキャナ機能はあれば便利ですが、ほとんど利用されていないことが現実であり、テレビラック下段にプリンタを入れてしまいます。インターネット環境がテレビに必要なことから、プリンタに必要なネット環境も近くにあることにもなります。また、無線LANで印刷できますので、ケーブルまわりに苦労することもありません。
なにかの台の上にそのまま置くと1週間も経てばホコリが目立つようになり、使用する度にホコリを拭かなくてはならなくなります。使用頻度があまり高くなければ、扉付きの家具の中に入れてしまった方が掃除の手間が省けるとともに、インテリア的にもプラスチックで安っぽい雰囲気を抑えることができますので、オススメしたいです。