システムキッチンに規格サイズがあるように、シンクも決められたサイズがあるように思いますが、各メーカーサイズはバラバラで各社個性があるようです。ご自身にとって使いやすいシンクを選びましょう。
メーカーによりサイズはさまざま
ほんの数十年ほど前までは「釜戸」に火を入れてお米を炊いたりしていました。食材や食器を洗うところも「流し」と言われていました。そこからキッチンという海外から届いたことで、現在のシステムキッチンにつながっていきます。
それでも、初めの頃のシステムキッチンはガスコンロに二層式シンクが一般的でした。
二層式のシンクは衛生面から生まれたもので食料品などに利用する「キレイなもの用」と生ゴミや洗う前の食器などを置く「汚いもの用」の2種類に分かれていました。この考えは飲食店では現在もそのまま法律として定められていますが、一般家庭では全体的な衛生面が上がったことから「シンクは1つの方が使いやすい=1つにしましょう」と流れが変わっていきました。
日本にはシステムキッチンを販売している大手メーカーはたくさんあります。そのメーカーに加えて、家具屋さんがオーダーで作ることができるようにキッチンパーツのみを卸しているメーカーも意外にたくさんあります。
調べてみると各メーカーによってサイズは様々で決まったシンクサイズはありません。しかし、一般的なファミリータイプのシンクはおおよそ決まっているようです。
A社
小:幅610mm×奥行490mm×深さ175mm
大:幅760mm×奥行490mm×深さ175mm
B社
小:幅700mm×奥行500mm×深さ200mm
大:幅850mm×奥行500mm×深さ200mm
他にもシンクの種類はありますが、一般的なものをピックアップしました。
A社、B社共にシンク寸法に違いはありますが、現在のシンクは「広くて浅い」が流行です。広い方がたくさん食器やフライパンや浅い鍋類が置けますし、浅ければ腰を曲げる角度が浅くなるため腰痛にもメリットがあります。 その反面、特殊な大型中華鍋など本格的な器具で料理をする方にとっては浅すぎるシンクは使いにくい場合もあります。
「小」と「大」の違いは対応できるキッチンの長さに関係があります。「小」では2100mmを中心とし、「大」では2550mmを中心としています。
シンクの幅が広ければ広いほど、まな板を置く作業スペースが減りますし、シンクが深ければ深いほどシンク下の収納スペースは減ります。このあたりは「作業スペースかシンクか収納か・・・」などキッチンの何を重要視するかがポイントになります。今現在の料理スタイルを思い返してみる必要があります。
家族の人数により丁度よいシンクの大きさも違う
上記はファミリータイプのシンクを例にあげてみました。おおよそ3人~5人程度が目安になると思います。しかし、この寸法のシンクがどの生活にも合うわけではありません。一人暮らしの方や老後夫婦二人暮らしの方などにとっては大きすぎるシンクはかえって無駄がありますし、広いシンクに少量の使い終わった食器を置くのも寂しいものです。
シンクの中には「幅530mm×奥行410mm×深さ170mm」のようなコンパクトサイズのシンクもあります。
逆に大家族ファミリーや鍋やフライパンなどをたくさん使用する本格派の方、週末は子ども夫婦や孫が帰ってきて賑わう家などには、より大きなシンクが望まれます。あるメーカーのシンクは「幅820mm×奥行555mm×深さ210mm」といった奥行きや深さが長く容量が大きなものも用意されています。
多くの料理を作る際に、その都度フライパンを洗ったり、食器を洗ったりする必要が無く、シンクの中へ置いておけるスペースがあります。また通常では洗えない大きな鍋やフライパンなども洗いやすくなっています。
シンクを利用するシーンを思い返して見て、大きなシンクが必要なのか、もしくは作業スペースが必要なのか、大きなガス・IHが必要なのか考えてみましょう。