在宅勤務をする人が増えることで、家に「仕事の部屋」をつくる必要がでてくる可能性があります。今まではマンションから派生したLDK間取りが一般的でしたが、家を建てる時には今後の人生もよく考えた上で間取りを決める必要があります。
自宅オフィスが増える背景
20年以上前の日本に起きたバブル崩壊以降、日本の経済力は停滞したことで、個人の人生のすべてを会社に注ぐことが正解かどうか悩む人が増えました。その後に起きた円高経済やリーマンショックで正社員はリストラされ終身雇用は終了し、派遣社員を多く取り入れる会社が増えたことから、個人がそれぞれ会社に寄りかかることなく生きていく必要性を感じました。
会社側も社員を束縛するのではなく社員の副業を許可するなど、個人の自由で働きやすいように対応しています。会社に魅力を感じなくなった若い世代ではフリーランスや起業をする人が以前に比べて増える傾向にあることから、会社に通勤しない人も増加している現実があります。
世界的な流れでは、日本や欧州、アメリカなどの先進国の人口増加がストップし減少傾向に進む中、発展途上国では医療の発達やインターネット環境が整ったことで、人口が爆発的に増えることが予測されています。
人口が増えた発展途上国の人々が生活していくためには発電所を建設しエネルギーを使用します。しかし、石炭は大気汚染を拡大させ、石油は掘り尽くされ、原子力は核のゴミを生んでしまいます。限りある資源を有効に使うために、先進国も発展途上国も少ないエネルギーで生活ができるように対応して行かなくてはいけません。
今後エネルギーを消費しないように、通常の会社の正社員であっても、会社へ通勤するのではなく在宅勤務をする人が増えると言われています。
社会背景が間取りを変える
家で仕事をする人が増えていくことは自然の流れとも言えます。今までマンションから派生したLDKが流行し、一般の住宅であってもLDKが当たり前のように間取りとして利用されてきました。
在宅勤務が増える事で家の間取りの中に「仕事の部屋」を取り入れる必要が出てきます。職種によってはリビングの片隅でもできる仕事もあれば、3畳や6畳など専用の仕事部屋を必要とする場合も考えられます。
お客さんが家に会議を行いにくるようなケースがあれば、玄関の位置や入り口から仕事部屋への通り道も確保しなければいけません。
自分自身の意志をもって自宅で副業をしたり、起業をする場合には、このようなことを事前に考えた上で家を建てることができます。しかし、会社へ勤務している方は、ある日突然「週に3日は在宅勤務してください」と言われるかもしれません。「会議はWEBカメラを使用しましょう」と言われれば、会社へ自宅の一部の映像が流れてしまいます。
現在、勤務している会社が今までどのような活動を行ってきたのか考えてみましょう。積極的に経費削減や環境問題に対応してきた会社であれば注意が必要です。突然の会社の指示で在宅勤務ができるように、家を建てる時には「仕事部屋」をつくる必要があるかもしれません。
自宅オフィスで副業をする
会社で働き給与以外に収入がある人が増えていると聞くようになりました。大手企業も社会の流れに準じて副業を容認するところが増え、会社に勤めながら副業をする人が今後、さらに増えていくだろうと考えられています。
年齢を重ねたり、仕事ができるようになっても、思うように給与が上がらない現実があり、副業をすることで、給与に加えてプラス数万円の収入を得て家計の足しにしているケースや趣味に使用するケースなどがあるようです。
小さな副業であれば、リビングやダイニングなどで行うことができるかもしれませんが、副業で稼ぐ収入が増えれば規模が大きくなり、必然的に機材や材料、書類などが増えていきます。普通の一般住宅にも副業を行うための部屋があってもいいと思っています。
副業で稼ぐ仕事内容とは?
最近よく聞く副業として有名なところは、
- ウェブサイトを作成してアフィリエイトプログラムで収入を得る
- Youtubeで動画を配信して広告収入を得る
- クラウドソーシングを利用してパソコンを使用した仕事を得る
- 小物を作成してネットショップで販売する
など、があると思います。
少人数(もしくは一人)で仕事ができ、決まった時間に仕事をしなくてもよいところがメリットだと思います。ウェブサイトの作成やクラウドソーシングなどはパソコンがあれば仕事を行うことができますし、Youtubeに動画を投稿する場合も撮影場所は別としても、パソコンに加えてビデオカメラ(スマートフォンでも可能)があれば、十分に行うことができます。
小さなアクセサリーなどをネットショップで販売する時には、広めのデスク、材料を収納する棚などを確保しておきたいところです。
副業は小さな部屋で十分できる
子ども部屋のような4.5畳や6畳など、大きな部屋は必要ありません。大きな部屋でもよいですが、平日仕事を終えて帰宅をしてからの1、2時間のために、大きな部屋を計画することは勿体ないです。
サッと棚から小物や機材を手で取る事ができ、効率よく副業ができる2畳〜3畳程度の大きさの部屋を副業部屋とするのがよいと考えています。
新しく家を建てる時に、ウォークインクローゼットや収納室程度の部屋を余分に1つ計画しておきます。小さな窓もつけておきましょう。やりたい副業に合わせて、コンセントの口を多めにしたり、照明器具が取り付けられるようにします。リフォームであれば、一室を副業部屋にするのもよいです。
集中した部屋が必要なければ、リビングダイニングの一角に少し隠れ気味に副業コーナーなど作っても良いですし、寝室に作っても良いかもしれません。
ただ、副業も仕事です。ピリピリとした空気感を家族に与えては本末転倒です。その場合は、家族に迷惑がかからないように、全員が寝静まった後や日中に副業を行うような時に限り仕事を行うようにしましょう。