希望の間取りを明確に伝える方法

ハウスメーカーや工務店、設計事務所などに家づくりを依頼したときに、家としては全く問題のない間取りの家が提案されるものの、言葉で言い表すことは難しいけれど、自分の思い描いている家とは何かちょっと違うと感じる方もみえます。

一般的には提案された間取りの方がいいかもしれないけれど、自分としてはこういう間取りの方がいいなというものです。

自分がイメージしている間取りやいいなと思っていることを相手に的確に伝える方法を整理し、自分自身にとって最高の住宅が完成するように努力をしましょう。

打ち合わせに出ている人が間取りをつくる分けではない

家を完成させるためのプロセスで大切な打ち合わせですが、打ち合わせに家の間取りをつくる人が参加していないことが多いです。

大手ハウスメーカーであれば、営業担当者が打ち合わせに出席し、お客さんのヒアリングをした上で間取り作成に必要な打ち合わせ事項を項目ごとにまとめます。まとめられた紙面を設計担当者や下請け業者へ渡し設計をするという流れです。
営業担当者と設計担当者や下請け業者が顔見知りであるケースや性格を知っているケースであればよいですが、全く知らない人同士であれば、微妙なニュアンスが伝わらないこともあります。

小さな工務店などであれば、営業担当者と設計担当者が兼任しているケースや社長が営業や設計担当を兼ねていることも多く、間取りを考える上では都合がよいケースもあります。

間取りを設計する担当者へ希望の間取り伝えるためには、営業担当者に口頭で伝えるのではなく紙面を作成し、紙面が設計担当者へ手渡されるようにします。自分自身の思いを文章にしておくことは大切なことです。

希望の間取りを絵で描いて伝える

「キッチンから庭が見たい」と言葉で言ってもどう見たいのか伝わりにくいです。

  • システムキッチンの目の前が窓で、顔を上げるたびに小さめの窓から外が見られる
  • システムキッチンの横が窓で、フッと横を見ると中ぐらいの大きさの窓から外が見られる
  • システムキッチンと窓には少し距離があるものの、大きな掃き出し窓から外が見られる

思いつくだけで、いくつものパターンがあります。

キッチンを中心とした間取りを絵で描いて伝えます。キッチンを上から見た絵でもよいですし、3Dのような絵でも問題ありません。絵では上手や下手ではなく「こういう間取りがいい!」という思いを伝えます。

お客さん自ら描いた絵は、営業担当者から設計担当者へそのまま渡ることが多いですし、手書きであれば、選んだ紙質、ペンの太さ、文字の大きさ、柔らかさなど、人柄が相手に伝わります。設計担当者にとって「本当にいい家が作りたい」と思っているお客さんが来てくれたら嬉しいはずですし、やる気が出ますよね。

もし、どうしても間取りを描きたくない場合は文章でもいいかもしれません。その場合は一字一句“丁寧”に伝えることに力を注ぎます。どのように外が見たいのかを、イメージが膨らむように書きます。

写真や間取り集から切り取る

ネットや雑誌で希望とピッタリの写真や間取りがあれば、印刷をしたり、コピーや切り取ったものを渡して希望を伝えます。ただ、写真や間取り集をそのまま渡してしまうと、“どの部分がどのようにいいのか”が伝わりません。

その場合は、写真や間取りの上から希望を文字で書き込みます。書き込む希望は細かいことでも問題ないでしょう。

  1. この勝手口が一番大事(システムキッチンを小さくしてでも欲しい)
  2. システムキッチンの幅は2.4m、高さは90cm、天板は人工大理石
  3. ここに引き違いの窓がほしい
  4. この吊り戸棚不要
  5. ダイニングテーブルは写真より小さいものの購入を考えている

など、思いつくことを写真や間取りの上から消えないようにマジックで書いてしまいます。この時に、書き込んだことの優先順位を書いておくと、何が一番重要視したいのか、これはどちらでもいいのか、伝わるため便利です。

伝える努力を怠らない

「希望どうりの間取りが出てこない!」と嘆いていても希望の間取りは出てきません。希望の間取りに少しでも近づけるように、希望が伝わるように努力することも大切です。

責任を持って決定する!後から文句を言わないために。

本屋さんで雑貨を買うような感覚であったり、家具屋さんでイスを買うような感覚で自分のお気に入りの家を手にすることは難しい。敷地も建物も自分が希望していた100点の建て売り住宅を購入できればよいですが、なかなか難しいように思います。

家を建てる時には、ハウスメーカーや工務店、設計事務所などを決めてから、建物の間取りや外観、素材に加えて、お金のことも決めなくてはいけません、実際に工事に入ってからも行事やチェックポイント、住むために必要な家具や照明器具なども購入しなければいけません。

全行程で半年から1年、2年かかることもあります。

家づくりは自分たちが初めて行うことが大い中で、自分たちの責任で決めなければならないことがたくさんあります。さらに大きなお金をしようすることから失敗はしたくありません。そんな中で集中力が切れて投げやりになってしまう時があります。

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「○○でいい」と答えてはいけない

家づくりの中に出てくる数多くの決定しなければならない事項は、保留をしていても消えてはくれませんし、決定しなければ前にも進めません。ただ、仕事が忙しい時期や子育てで目が回っている時期に、集中力を持って1つ1つ確認した上で決定していくことが難しくなる場合があります。(これは長い時間をかけてつくられる家ならではの問題かもしれません。)

日々に疲れた状態では「○○でいいですよ」と返事をしてしまいがちです。ただ、「○○でいい」という言葉は絶対に使用しては行けない言葉でもあります。「○○でいい」という言葉は自分で責任をとることなく、相手に同意を求められたから自分も同意したという返事の仕方です。

もし、家が出来上がった段階で「あー違ったなー」、「こうしておけば良かったな」ということが出てくると「あの時あの人が○○と言ったから、仕方なくいいと言ったのに」など、都合の悪いことを忘れて相手のせいにしてしまいがちです。そのうち「なんでこれはこうなっているの?」に変わり、怒りがこみ上げてきてしまいます。

これから自分たちが住む家のことです。自分たちが責任をもって決めることが重要です。

集中力が切れたら遅れてもいいから深呼吸をして落ち着くこと

もし、家づくりの最中に体調が優れない時や仕事で睡眠不足状態など、冷静な判断ができないと感じたときは、例え今日が家づくりの打ち合わせ日であっても「今日はやめにしましょう」といいましょう。もちろん、打ち合わせの日程を延ばせば、家が完成する日も遅くなります。

ただ、「○○でいいですよ」と適当な返事をしてしまうよりも、「○○がいいですね」と自信を持って選ぶことができる体調の時に物事を決定する方がよいです。

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