網戸を新しく取り替えたらサッシの隙間から虫が入る問題

生活をしていく中で空気を入れ換えるということは大切なことだなと思っています。仕事から家に帰ってきたときに窓を開けることで淀んだ古い空気から風に乗ってやってきた新しい空気に入れ替えるだけで気持ちがスッキリします。

春や秋など季節が気候がよい時には窓を開けて生活している感覚は気持ちがいいですし、掃除機をかける時も窓を開けて細かいホコリが家の中に充満しないようにします。

日々の生活の中で「窓を開ける」という行為は何気なく行われますが、この時に必要となるものが網戸です。網戸が無ければ、大量の虫が室内に入ってきてしまいますよね。

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アルミサッシの網戸を例にすると、網戸はアルミの枠とポリプロピレン性のネット、枠とネットを繋げるモールの3つに分けられます。新しく住宅を建てた場合は問題ありませんが、10年、20年、30年と家が老朽化することにより、網戸も老朽化します。

網戸が老朽化する順番は主に、モールが痛み始めネットが徐々にまっすぐにピンと張らなくなり、モールとネットが外れ始め、アルミ枠の戸車部分がスムーズに動かなくなってきます。モールはホームセンターでも購入することが器用な方は取り替えたりすることが可能ですが、アルミ枠の戸車は専門家に頼まなければいけないことから、「アルミ枠ごと網戸を取り替えようか」という話になるケースが多いです。

しかし、ここで問題が起こります。

現代のアルミサッシ枠と昔のアルミサッシ枠は寸法が違う

30年、40年前の住宅であっても木製建具やスチールサッシではなく、アルミサッシの建具がたくさん使用されていました。しかし今現在販売されているアルミサッシと明らかに違うところはアルミサッシの奥行です。

当時のアルミサッシはシングルガラスが主流であり、アルミ部分も薄く、奥行がなく全体的に細いものでした。現在のアルミサッシはペアガラスが主流であり、断熱性能、結露防止、耐火性能などあらゆる機能が盛り込まれた結果、奥行も厚く、重量も重くなり、全体的に重厚感のあるものへと変化しました。

その変化を受けるように、アルミサッシ枠の奥行の大部分がガラス戸に使用され、網戸の取り付けレールはアルミサッシ枠ギリギリの部分にしか取り付けられなくなりました。その結果、当時のものと比べて網戸枠の形状は大きく変わりました。

モヘアとアルミサッシの隙間から虫が入る

数十年の間に起こったアルミサッシ枠の変化が問題を引き起こします。30年、40年前のアルミサッシ枠に新しく取り付けてもらった網戸を取り付けると、ガラス戸と網戸の間に大きな隙間が生まれてしまいます。理由は現在の太くて奥行のあるガラス戸に合わせてつくられた網戸は当時の薄くて奥行のないガラス戸に合わないことが原因です。

隙間を埋めるように網戸にはモヘア(幅1cmぐらいの毛羽だったもの)が付いていますが、それでもガラス戸との間に隙間が生まれ、この間からブヨ、蚊、アリなど小さな虫、場合によってはムカデやゴキブリなども入ってきてしまいます。

家の中に虫の進入を防ぐために設けられた網戸ですが、意味を成さないケースが出てきます。

抜本的な対策にはなりませんが、モヘアには毛足の長いロングタイプもあります。アルミサッシを取り替える前にチェックをして工務店や専門店の方へひと言お願いをしておきましょう。もしくは、当時から使用している網戸枠が再利用できないか、相談してみましょう。

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